佐崎一路 あたしメリーさん。いま異世界にいるの……。


 ゴールデンウィークも後半戦に入りまして、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
 私はと申しますと、色々やりたいこと、やらなくてはならないことが色々あるものの、つい目の前に楽しみに目を奪われて、それでも最低限これからに向けて体力作りと体を引き締めるため1日おきの筋トレはやっている所です。
 さて、そんな中でも色々読んでいる本の中で、久しぶりに紹介しますは佐崎一路先生の小説「あたしメリーさん。いま異世界にいるの……。」です。

 皆さん一度は「あたしメリーさん~」で有名な都市伝説「メリーさんの電話」を一度は聞いたことがあると思います。
 この作品は語り手『俺』がそのメリーさんの標的にされるのですが、『俺』にいよいよ迫ろうとする寸前でメリーさんが異世界に飛ばされてしまうという、シュールな展開から始まります。なので表紙にある困ったような表情をしたメリーさんのイラストは当初サギかと思いましたが(笑)、落ち着いて考えてみると何も知らない異世界の人(カモ)を誘うための演技かも知れないと思ったり。
 物語は基本的に都内の大学に合格して地方から引っ越してきた『俺』の日常と、異世界から掛かってくるメリーさんからの電話で構成されますが、何しろメリーさんと来たら常識やら良識やらをゴミ箱に捨てたような、基本自分勝手で考え無し、しかも行動力はあるものだから、この手のライトノベルには付き物の転移者、転生者なども巻き込んで、異世界を混沌の渦に落とし、村や町を壊滅させても全く反省しないと言う有様です。
 一方現実世界(?)の『俺』の周囲も、素材は美人だけど中二病の残念な先輩や、地縛霊、宇宙人、都市伝説など個性的すぎる面々が揃って、世界に潜む目には見えない闇の住人達が時として牙をむき襲ってくることもあるのですが、本人の悪運の強さと、「都会だから」で済ませてしまうスルースキル(笑)のおかげで異常さに全く気付かず楽しい日々を過ごしています。
 ともかく全体を通して分かる人には分かるネタがこれでもかとばかりに入っていて、使命とか宿命とか言った悲壮感のある要素は皆無の純然たるコメディーですから、他の作品を読んで疲れた頭をほぐしたり、ただ馬鹿馬鹿しい話で笑いたいという方にはおすすめです。
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