初心音コマ ノニアレ


 もしあなたが、幸福を感じる事で死に近づいていく病に冒されたらどうしますか?
 幸福を諦め、何も期待せず、あらゆる希望を捨て、この世の全ての事象に無関心になって、植物のように生きるしか、命を長らえる方法がなかったとしたらどうしますか?
 全てを受け入れて淡々と生きますか?
 拒否して快楽に浸って死にますか?
 神も、世界も、運命も、自分自身をも呪って生きますか?
 それとも絶望して自ら命を絶ちますか?
 今回紹介する第13回えんため大賞最終選考候補作品、初心音コマ先生の小説「ノニアレ」は、それらとは違う道、人類を敵に回してでも大切な人と共に生きる事を選んだ少年の物語です。

 幸福を感じる事で脳細胞が壊死していき、やがて死に至る病“アズフリック症候群”により、無感情・無感動に生きる事を強いられてきた少年・水乃ヒビキは、ある日猫喰いと噂される少女・月崎ルナに喰われてしまいます。
 再び目を覚ましたヒビキに、ルナは「きみを、産んだんだよ。わたし、きみのお母さんになったの」などと、とんでもない事を言います。
 実はルナは、環境破壊が進む地球の生態系が崩壊するのを防ぐため、人類を滅ぼす存在『ルインブリンガー』であり、人間のように子供を産んで育てたかったというのです。
 そんな人間のように生きたいと願うルナのために、ヒビキは時として彼女を滅ぼそうとする者達と戦いながら、ルナと生きる事を決意したわけです。

 上のように書いたら、重いストーリーのように思うかも知れませんが、事あるごとにお母さんぶるルナとヒビキのやりとり、生まれて日が経っていないヒビキがルナの母乳を飲むなど、かなり特殊な母子のシチュエーション描写は見ていて微笑ましいものがあります。
 また、戦闘シーンもストーリー上異能バトルになりますが、設定の描写、説明はしっかり書いてありますから、そういうものが好きな人でも楽しんで読めるでしょう。
 まあ私的には、ルナとヒビキの『母子』関係な場面をもっと見たかったと思いますが。
 そこは次回があれば期待したい所ですね。

 ちなみにこの作品のタイトル「ノニアレ」はある言葉を省略したものですが、こちらは理由も含めて実際に作品を読んで答えを確かめて下さい。
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