秦野るり子 バチカン ミステリアスな「神に仕える国」

最近はテレビ番組やデジタル一眼レフ関連の記事をアップするのが多くなってますが、毎度毎度言い訳がましく書いてますけどちゃんと本も読んでるんですよ。
と言うわけで、今回紹介するのは「バチカン ミステリアスな「神に仕える国」」です。
こちらはタイトル通り、10月末にDVDが出た映画「天使と悪魔」でもお馴染みのバチカン市国と、そこを総本山とするローマカトリック教会について書かれた本です。
著者は読売新聞のローマ支局に勤務されていた方で、私も当時新聞でバチカン関連の記事を読む度にこの方の名前を目にしておりました。そういう経歴の方ですから、著者名で信用して買ったという方は私だけではないはずです。
本の内容はと申しますと、前半はイエス・キリストから始まって、民族を越えた宗教への飛躍を経て中世、近代、そして現代に至るカトリックの歴史を、初心者にも分かりやすく書いてあります。
後半は現代のローマ教皇の権限、カトリックの位階のシステム、20世紀後半から現在までの教皇の業績、教皇を選出するコンクラーベの仕組み、バチカンの官僚機構や、バチカンと世界との関わりなど、主に現代のバチカンについて紹介されてます。
全体を通してカトリックを知らない人でも理解できるように分かりやすく書いてありますが、私のようにある程度カトリックについての知識がある者にとっては物足りないかも知れません。
ですが、数年前の事件を例にとって現代のバチカンを取り巻く様々な問題を書き出していたりもしますので、そういう人でも読んで金と時間の無駄遣いだったと思うようなことはないと思います。
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