富永浩史 小説 馬車馬戦記 ディエンビエンフー大作戦
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作成日時 : 2010/01/18 00:02
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こちらの日記で以前「速水螺旋人の馬車馬大作戦」という本を紹介しましたが、その中に掲載された作品の1つ「パルスジェットのフラミンゴ」の続編が小説で出まして、私も読んでみました。と言うわけで、今回はその「小説 馬車馬戦記 ディエンビエンフー大作戦」の紹介と感想を書こうと思います。
主人公は「パルスジェットのフラミンゴ」と同じソ連空軍のパイロット、マーシャ・カルチェンコで、この作品ではベトミンを支援する軍事顧問として、インドシナ戦争真っ只中のベトナムへ送り込まれます。
ところがベトミン防空軍が根拠地とする中国南部に着くと、そこにあった飛行機は複葉機が1機と、大戦中の連絡機のコピー機が1機──以上が防空軍の全保有航空機と来てますから、真っ向から空中戦などしようものなら自殺行為。仕方ないから素人同然の訓練生相手に教官を務める傍ら、夜に紛れて敵の施設を爆撃などするのですが、爆弾も手投げで落とさなくてはならない始末ですから、恵まれてないにも程があります。なので最新戦闘機を駆っての華麗な空中戦を期待しているのでしたらお勧めしません。もっとも、この本に興味がある人は大体「馬車馬大作戦」を読んでいるでしょうからどういうノリの作品かはおおよそ見当が付いているはずです。
そんなわけで、飛行機は型落ちどころか時代遅れで、部品もそこら中から引っかき回して探したりと泥臭いシーンは多いし、本国ソ連の支援もままならないのですが、キャラクターは主人公のマーシャを始め、お堅い眼鏡ッ子で百合属性な政治委員、ベトナム美女、残留日本兵、更には元ドイツ空軍、フランス空軍の外人パイロットなどバラエティーに富んでいます。
共産主義ならではの融通の利かないお役所仕事、一党独裁体制による重苦しい雰囲気などをコミカルに描いて笑い飛ばす作風を得意とする速水螺旋人先生の世界をどこまで書けているかが心配でしたが、その辺は問題なく読めましたので、「馬車馬大作戦」が気に入った方なら買って損はないと思います。
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